フォト
無料ブログはココログ

カテゴリー「料理」の記事

2022年5月24日 (火)

アメリカ気分を味わいに(その3)

横田基地の日米友好祭レポ、3回めの今回は、ミリタリーと並ぶ
イベントの花、食べ物について書いて行こうと思います。

食べ物屋台は祭りの花、というだけあって当日は色々な屋台が
出ていました。ハンバーガーやホットドッグ、フライドポテト、
ブリトー、ナチョスにケイジャン系の料理等など・・・(和食
系も少しはありましたけれど、基本的に少数派)

どれも目移りしましたし、こういう所に来たからにはバーガー!
と行く前は心に決めていたのですが、何せどこもかしこも心を真
っ二つに折りかねないような長蛇の列・・・バーガー1つにそぼ
降る雨のなか1時間待たされそうな勢いのなか、1つだけ速攻で
食べられそうな屋台が出ていました(別名、唯一の選択肢)

Steak

それがこの、リブアイステーキセット

パンととうもろこし、それにドリンクがついて2千円と屋台の中
でも割高だったのですが、懐かしさを感じるバーベキューソース、
そしてお肉もボリューム十分だし暖かかったしで満足感は決して
低くなかったです。

ただ、肉よりも自分がノスタルジーを感じたのはパンでした

Bread

付け合せのパン。アメリカでステーキを食べると、まさにこういう
パンが付け合せでついてきたなあと思わず懐かしさを感じる味と
食感。肉よりもパンに感動した自分は少数派だとは思いますが。
(ちなみにトウモロコシは微妙でした)

ただ、贅沢を言うんであればマッシュポテトも付け合わせとして欲し
かったなあと

Pc070015

アメリカ駐在時、近所のレストランで頼んだラムチョップ。下にある
のがマッシュポテトです。軽いお茶碗一杯くらいある量、バターを
たっぷりと使った味付けと、まさにアメリカンなテイスト。パンも
そうですが、口当たりが良いので調子に乗って食べ続けるとメインの
お肉が入らなくなる、悪魔の食物でもあります。

Cheesecake

そしてデザートに食べたストロベリーチーズケーキ。
このブランドのを輸入したみたいです
向こうにいたときに食べたことがあったかどうかは微妙(売っていた
記憶はあるんですが)

解凍がテキトーだったので、まだだいぶシャリシャリしていましたが
美味しかったかなと。キーライムのパイとどっちにしようかちょっと
悩みましたが。

2021年8月24日 (火)

駐在時代アーカイブ(5)

アメリカで過ごした日々の雑感をとりとめもなく書いていく、駐在
時代アーカイブシリーズ。今回はまた向こうの食べ物を取り上げて
いきたいと思います

Photo_20210824211103 Photo_20210824211101

まずはこれ、フィラデルフィアチーズステーキ

前々回の記事で「アメリカ人は薄切り肉は食べない」と書きましたが
これ(とビーフボウルと書いて牛丼)は薄切り肉をたっぷり使います。
チーズと野菜、それに牛薄切り肉を炒めてホットドッグバンズに挟む
ザ・ローカルフード。パンとお肉、それに野菜と乳製品を同時に摂れ
るのですから、きっととってもヘルシーな食べ物なのでしょう。

そもそもアメリカ人は野菜けっこう食べるんです。次はそれをご紹介
しましょう

Photo_20210824211202

チキンサラダです。

ボウルいっぱいに生野菜が乗っかっていますね。白菜にコーン、
ニンジン、それにスライスしたトマトの姿も見えます。

これだけ大量の緑黄色野菜を一度に摂れば、きっとヘルシーに
なれること間違いないと言えるでしょう。

ちなみに往年の名選手、広島カープの鉄人、衣笠祥雄さんは
「草を食べてる牛を食べれば野菜を食べてるのと同じ」
というコメントをされていたそうです

なお、チキンサラダ自体はとってもポピュラーなメニューで、どの街の
ダイナーに行ってもまず置いてあります。そして、それゆえに地域差も
あったりします

Photo_20210824211102

最初の写真は近所のショッピングセンターのフードコートの物ですが、
こちらはセレブの集うビバリーヒルズ、その中心近くのレストランで
お昼に食べたチキンサラダです。うん、同じカリフォルニアで、同じ
ロサンゼルスなのに、そこはかとなく地域差を感じますね

そして今回、最後に紹介するのがこの食べ物です

Photo_20210824211203 Photo_20210824211204

屋台でちょくちょく売られているディープフライドオレオです。ええ、
日本ではナビスコ食品から発売されている、あのココアクッキーです。
それを衣をつけて油で揚げて、さらに粉砂糖をふりかけて仕上げには
甘酸っぱいラズベリーソースをかけています。とっても、腹持ちが良
さそうですね!

自分は3個で3ドルで売られていたところを、屋台の人に頼んで1つ
1ドルで売ってもらいました。揚げたてのサクサクとした衣、暖かい
クッキー、それに粉砂糖の甘さとラズベリーソースの甘酸っぱさが調
和して、けっこう美味しかったです。うん、1つ食べるだけだったら
美味しいなと。

なお、今回の投稿の最後に、アメリカ人から実際に聞いた食に関する
格言を2つほど紹介したいと思います

曰く「ビールは液状のパン」

曰く「カロリーハーフは二倍食える」

どうも、ありがとうございました

2021年8月22日 (日)

駐在時代アーカイブ(4)

アメリカ駐在時代の色々な雑感を書いていく駐在時代アーカイブ、
ものすごく間が空いた4回目は、向こうでの日々の食事について
書いていこうと思います。

アメリカにいた時、食事は基本的に自炊でした。理由は向こうの
食事はボリュームが多すぎて、毎日外食していたら絶対太るから。
なのでレストランで食べるのは週一回、ただしそのときは制限は
何もかけずに好きなものを好きなだけ、と決めていて、自分の中
ではそれをミールチケットと言っていました。

Curry_20210822212301 Ramen

Sabamiso Stew_20210822211901

そんな中で作った自炊料理の一例。わざわざ写真を残していると
いうことは、普段はもっとテキトーであり、多少凝ったものでこれ
ということは平素の料理はお察しくださいなのですが💧
そもそもラーメンは味玉とほうれん草しか自分で作ってないし
鯖味噌だって冷凍の切り身を買って作っています

そして右下の謎の物体ですが冷凍のミックスベジタブルと鶏肉を
缶詰のトマトとトマトチキンコンソメの素、それに中濃ソースと
ケチャップで煮込んだ代物です。トマトで煮込めば、大抵美味しい

Tomato-chicken

メキシコ限定、クノールのトマトチキンコンソメの素。駐在後半は
ロサンゼルスでも買えるようになりましたが、アメリカの北部では
売っていませんでした。日本でも絶対に売れると思うんですが何故
販売しないのか、個人的にはかなり謎

そしてこういう食材ですが、基本的に肉は日系スーパーで、野菜は
ローカルのスーパーで買うことが多かったです。なんでかと言うと
日本料理に合うような切り方のお肉(特に薄切り肉)は日系のお店
でしか売っていないからです。これは中国でも共通で、薄切り肉は
海外ではレアアイテムでした。

Photo_20210822213101 Photo_20210822211903

ちなみにこれが、近所のローカルスーパーで"Thin cut"として売られ
ていた豚肉です。厚さが5ミリくらいあります。たぶん日本語に翻訳
すると「トンカツ用」とかになると思います。

Photo_20210822211901

また、牛肉も珍しく、自分が料理するのにちょうどよいサイズのが
売られていたことがありました。これは珍しい、ちょうど良い、今日の
夕食はこれを使って何か作ろう、そう思い手にとったのですが・・・

Photo_20210822211902

朝食ステーキって何物?

・・・ぶっちゃけ今回のブログ記事、この2つのお肉を紹介したくて
書いただけだったりします。しかしBreakfast steak、パワーワード
だよなあと。たしかに子供のときにもテレビで朝ごはんはちゃんと食
べよう、凝ったものじゃなくてもいいんだ、昨日の残りのステーキ肉
とかでもいいんだから、とか言っていましたが(80年代の話です)

2021年5月11日 (火)

ちょっと脱線

さて、久々にアメリカから離れたネタをここ数日書き続けていますが
今日、少し前のブログで書いたアメリカ関連のネタを試してみました

Dsc_0061

シナモンロール+チリコンカン

さらにチェダーチーズを添えて。チーズは近所のスーパー、チリコン
カンは成城石井、シナモンロールはお察しください(本当はこんな
上品な感じのロールではなくって、もっとジャンクな感じのが良いな
と思っていたのですが、無いのでやむなし)

Dsc_0065

ちなみにシナモンロールの断面はこんな感じです

Dsc_0066

チリコンカンにチェダーチーズを投入して、そこにシナモンロールを
ひたして口に。感想はと言うと、案外いける

さすがに砂糖ががっつりくっついているところをディップすると双方
の味がケンカするのですが、そうじゃな、パンのところだけひたして
食べる分には、ちょっとパサついているロールの部分をチリコンカン
のソースが補って、甘さと酸味のバランスも悪くありません。

でもまあ、チリコンカン食べるんだったらビールとトルティーヤとか
との組み合わせで食べる方が良いかなと。二度三度、あえて試してみ
ようという味では無かったです。

・・・あんまり面白いオチがつかなくてスミマセン

 

2019年5月28日 (火)

世界一の大都会へ⑦

911メモリアルのそばからタクシーを拾い、30分ほどで球場へ。
このときはもう、雨は完全にあがっていました。チケット売り場に
直行してそこそこ良い席(100ドルくらい。外野席で1番安い席
だと17ドルくらい)を買って球場入口へ。

P4200663 

なんて言うか、ものすごく雰囲気のあるゲートです。

P5270886

そしてこの日はサービスデーということで入り口でトートバッグ
もらいました。ビニール製で無料配布品相当のクオリティという
感じですが、もったいないので未使用状態で取っといてます。

P4200664

そして球場を見たとき、ものすごく筋違いなことなんですけど、
率直に思ったこと、それは

ここで投げたい

でした。他のどの球場でもそんなこと思ったことは無かったん
ですけど、なんだったんでしょうねこの気持ち。これがメジャー
でも屈指の名門球団とその球場が持つ力だったんでしょうか。

そしてこのときラッキーだったのが、全然意識したワケじゃ
なかったんですが球場内の博物館が座席にかなり近い場所に
あったことでした。そうじゃなければ存在すら知ることなく
スルーしていましたので。その展示物には目を見張るものが
ありました。

P4200673  P4200672

球聖、ベーブ・ルースのユニフォームと野球カード。カード、
市価いくらになるんだろう・・・
ユニフォームは近年の選手だとジーターやリベラの物も展示
されていました(ゴジラさんは残念ながら・・・)

P4200684

でも松井選手がMVPを獲得したワールドシリーズの指輪は
展示されていました。

P4200680

ベースボールキャップの変遷。て言うか20年代って普通の
帽子ですね。野球よりもゴルフとかでかぶっていそう

P4200694

この日の先発は田中投手。上記自分の「投げてみたい」を
リアルにやられている方です。マウンドに上るときには
日本のアイドル(ももクロ)の曲が流れていました。もち
ろん日本語

P4200669  P4200699

球場のランチと言ったらホットドッグです。もちろん他の
メニューもありますが、やっぱり基本はこれ。右の謎の
黒い物体は串焼きベーコンです。ホットドッグだけじゃ
少し足りなくて衝動買いしたんだけど、見た目通りのコゲ
コゲで・・・アメリカ人はカリカリベーコンが好きだって
言うのは知っているんですが、それでも焼きすぎだと思い
ます。ついでにパスタは茹ですぎです(アメリカで食事を
するとき、パスタ系は安定してハズレ扱い)

試合はヤンキース選手の打ったホームランが観客による
守備妨害でアウトになって、それに抗議した監督が退場
させられるという荒れた展開にもなりましたが、マー君は
7回2失点の好投で試合はヤンキースの快勝。途中から
天気もすっかり晴れて、試合も大勢は決まったしマー君も
マウンド降りたしで7回裏が終わった時点で球場をあとに
しました。

行きはタクシー簡単に拾えたけれど帰りは簡単に拾えるか
わからないから電車で帰ろう

そう思って球場に併設されている駅に歩いていきました。

このことが悲劇(?)を生むとも知らないで・・・

世界一の大都会へ⑥

前回の記事で書いたメトロポリタン美術館で初日の予定はひとまず
終了。ここからはさすがにタクシー拾ってホテルに向かいました。
美術館の前には黄色いタクシーがいくらでもたむろしていますし、
乗ってみるとああやっぱりタクシーって楽だなあと。

ホテルでチェックインを済ませたら夕食。ホテルのお向かいにある
パブに向かいました。

P4190651

なかなか雰囲気のあるお店でした。
P4190647  P4190646  P4190643

せっかくの旅行なのでニューヨークらしい料理を注文しました。
州の地ビール、牛乳でなくトマトがベースのマンハッタンスタイルの
クラムチャウダー、それにバッファローチキンウィングという手羽先
&手羽元料理です。ここでのバッファローは動物のことでなくニュー
ヨーク州のバッファローという街が発祥の辛酸っぱいソースをからめ
ているから。ちなみにバッファローはナイアガラの滝観光の玄関口
でもある場所ですが、ニューヨーク市からは飛行機で1時間半くらい
離れています。ニューヨーク州って実はけっこう広いです(北海道と
九州を足したよりちょっと大きいくらい)

P4200652

でもニューヨーク市は過密状態なのでホテルも狭い立地を目一杯
上に伸ばしたような宿でした。泊まったフロアも33階とかでした。
そして二日目は朝からそぼ降る雨・・・

この日はヤンキースの試合が午後一時からあり、田中マー君が先
発予定とのことだけれどこの天気じゃ試合をやるのか不安でした
(日本と違って多少の雨でも強行するみたいですけれど)天気予
報も前から雨マークだったのでチケットはまだ買っていません。

まずは9時過ぎにホテルを出て、昨日訪れた911メモリアル、そこに
併設されていた博物館に向かいました。前日も博物館があることに
気づいていたのですが長蛇の列。この日は開館後早々に行けば
すんなり入れるだろう、そう思いながら。けど甘かったです

P4200657

すでにものすごい長蛇の列ができていました。しかもこれ、チケットを
購入するための列です。9時半すぎに並び始めて入場券を手に入
れるまでに2時間並び、しかも渡されたチケットは入場できるのは
1時以降。

幸い博物館自体は夜7時まで開館しているとのことでしたし天候も
回復してきたのでチケットを手に入れたらすぐにタクシーを拾って
野球場に向かいました。このときはさすがに電車という発想は排除
しています。

引き続き、ヤンキースタジアム訪問記です

2018年8月12日 (日)

天蓋を目指して(その8)

思いの外長編になったアラスカとバローの旅、最終回はバローで訪れたいくつかの施設について紹介をしたいと思います。

Photo_6  Photo_7

エスキモーの文化などについて紹介をしている文化施設、イヌピアット・ヘリテージ・センター

Photo_8  Photo_9  Photo_10

内部には原寸大のクジラの模型やエスキモーの装飾品、北極熊の剥製などが展示されていました。またお土産物も売っていたのですが、総じてものすごく高かった…あと北極熊とかクズリ(英語名:ウルヴァリン)の毛皮を使った小物も売られていたのですが、お値段もそうだけれどワシントン条約がちょっと心配です

Photo_19

センターは2階建てなので、上から写真を撮ることもできました。見てのとおり、木は一本もありません。ここの厳しい環境では生えることができないのです。建築資材の入手ルートも限られるので、内部はともかく外部はプレハブ的な建築資材がメインです。

Photo_11  Photo_12

そして道路を挟んだ少し先には立派なショッピングセンターもありました。広い店内には食料品や日用雑貨、果ては小型のバギーまで売られており、まさにこの町のライフラインを支えていると言って過言では無いと思います。が…

お値段異常に高いです

先の文章でも書きましたが、バローは陸の孤島です。年に1回は船(骨のアーチの背後にちょっと写っています)が来たりもするのですが、生活物資の輸送は全て航空貨物に頼っています。なので当然そのお値段も…


こちらの動画で詳しく紹介していますが、トマトが1つ4ドルとかハーフカットのスイカが40ドルとか…ただ、それでも物(しかも生鮮食料品)が売られているということは当然ながらそれが商売として成り立っているからです。近くに石油プラントも存在するバローの町、聞いた話だと住民の平均年収は8万ドルになるそうです。ただ、だからと言って

・娯楽施設が皆無
・マクドナルドも無い(驚くべきことにサブウェイはあります)
・夏の最高気温が平均3度
・冬の最低気温が平均マイナス30度
・夏は二ヶ月太陽が出っぱなし
・逆に冬は二ヶ月全く日が昇らない
・飲んだくれ発生防止のため、酒類の取扱いは原則禁止

という町に住みたいかと聞かれると…ではあります。

また写真を撮ることはできませんでしたが、小学校や高校もしっかりあります。住民4400人に対して義務教育を受けている人数が700~800人はいるとのことなので、人口ピラミッドは日本よりも健全なんじゃないかと。

Photo_13  Photo_14  Photo_15

地元青年会の人たちが商工会議所みたいな場所でイヌイットの踊りを披露してくれました。後ろの人が持っているのは伝統的な太鼓。かなり大きな音がします。

そうしたところを回ってツアーは4時に終了しました。ここから一泊する人たちもいましたけれど、個人的には日帰りで正解だったかなあと。日も沈まない中、ノンアルで一晩ここで過ごすのはちょっと厳しそうです。

Photo_16  Photo_17
Photo_18  Photo_20

出発前とかにホテルの周りでもう何枚か写真を撮りました。たまにクルマは通りますが、人通りはほとんどありません。そして音というものがほとんどありません。こうしたところに自分は「荒涼と言う言葉を形にした」と感じずにはいられませんでした。人が住んでいて、大規模な災害に見舞われたとかでもない場所なのに、住んでいる人には失礼かとは思うのですが、言いようのない寂しさを感じずにはいられませんでした…

Photo_21

ツアー終了後、ホテルのロビーで北極圏を超えましたよという証明書を貰いました。これは大切に取っておきたいと思います

Photo_22

おまけ:アンカレッジに戻ってから食べた夕飯、鮭定食(?)。これでも一応、アメリカ的にはヘルシーメニューに分類されます。

Photo_23  Photo_24

もう1つおまけ:ロサンゼルスに戻ってからトーランスのスーパーで買った夕飯。お刺身の盛り合わせと豆腐&海藻のサラダ。やっぱりロスは便利です…

2018年8月11日 (土)

天蓋を目指して(その6)

アラスカ旅行3日目、朝の4時に目を覚まして身支度を整え、タクシーを呼んでアンカレッジ空港に出発。今日はいよいよ、アメリカ最北の地、バローに向かいます。

バロー、北極海に面し、外界のどことも道路がつながっていない正真正銘の陸の孤島、いわゆる極北アラスカに分類される地域。2年前初めてアラスカに行ったあと、そういやアラスカの最北ってどこなんだろうとグーグルマップで調べて以来、なんだかずっと気になっていた地域、別に治安に問題があるワケでもないのに、なんだか少し緊張します。

Photo

バローに向かう飛行機は、案外大きな機体でした。メキシコ内での出張のときとか、もっと全然小さな飛行機に乗ることも多いので少し意外に思いましたが、日常物資の輸送を全て航空貨物に頼っているという関係上、人よりもむしろ荷物を運ぶために大きめの機体を使っているのかもしれません。

そして行きの便はまっすぐバローへは向かいません。アンカレッジから1時間半、まずそこから少し東、アメリカ最大の油田があるプルドーベイのデッドホースという空港に向かいます(なんだかすごい名前です。なんでも最初にそこに進出した企業から取ったらしいのですが、なんでそんな企業名にしたんだろうかと)

Photo_2

プルドーベイへの到着を示す自分のケータイ。ここの天気を「現在地」として示したことのあるスマホはたぶんとっても少ないと思います。なお、この時点ですでに北極圏に足を踏み入れています。

Photo_3  Photo_4

プルドーベイが目的地の人はここで飛行機をおりますが、そうでない自分みたいな人は機内に残ります。安全・保安の関係上飛行機から一歩も外に出ることは許されません。上の写真は客室乗務員さんにそれを確認したうえで、機内に足を残しながら半身を乗り出して撮りました。

なんでもこのプルドーベイという所には原住民というのはいないそうです。ここに住んでいる人たちはあくまで油田で働く人達とその家族そして食事や宿の世話をする人たちだけで、関係者以外ほとんどの地域が立入禁止だそうです。なんだか色々複雑です。

そして1時間ちょっと待機して、再び空路で40分、地上にかなり近くになるまで地面の様子が全く見えないほど雲が厚く垂れ込める中、ついにバローに到着しました!

Photo_5  Photo_6  Photo_7

最初に出迎えてくれたのはバロー空港の建屋でした。ええ、自分も相当あちこちの空港を旅してきましたけれど、間違いなく初めてでした。

片側一車線の道路挟めばカメラ(コンデジ)に全景入り切る空港というのは

しかもパノラマ機能とかそういうの一切不使用で。

Photo_8

空港のロビーです。これでほぼ、全部枠内におさまっています。

Photo_9

手荷物はコンベアでなく、向こう側から係のオッチャンが手作業でここに置いて行きます。

まずこの空港の規模にカルチャーショックを受けました。空港というよりもどこか地方の鉄道駅にでも降り立ったかのような錯覚に陥ります。今はなきお台場の船の科学館、そこで青函連絡船とともに再現されていた冬の青森駅とかそっち方面を思い出しました。
とにかく自分が申し込んだツアーのロゴがついたバスを探し、8月の北半球なのにみぞれが降る、気温2度の中、ホテルに向けてクルマは走り出しました。

Photo_10  Photo_11

マイクロバスの車窓から。そこにはボストンのようなレンガ造りの建物群も、ラスベガスのような豪華な町並みも、アンカレッジのような緑の山々に囲まれた絶景もありませんでした。あるのはただひたすら、『荒涼』という言葉をそのまま形にして描き出したかのような風景です。

「とんでもないところに来てしまった」

町の景色を見た第一印象がそれでした。それは決して後悔とかそういう意味ではなく、かと言って「来てよかった~」というような脳天気な喜びでももちろんなく、なんとも言えない、とても複雑な気分になりました。

Photo_12  Photo_13

バスは10分もしないうちにツアー主催者の運営するホテルに到着しました。トップ・オブ・ザ・ワールドホテル、アメリカで最も北に位置するホテルです。

Photo_14  Photo_15

宿の中はとてもキレイで清潔感がありました。そして何より、きちんと暖房が効いていたのが嬉しいです。時間はこの時点で11時前、ツアー開始の正午まで少し時間があります。

Photo_16  Photo_17

というワケでホテルの食堂で軽く昼食。メニューはホットチョコレートとサーモンバーガー。これで25ドルとなかなかのお値段です(味は上出来でした。サーモンパテ、アラスカの他の町中で食べるよりよっぽど美味しかったですし)。

次回はたぶん最終回、ツアーのレポートをお届けいたします。

2018年8月10日 (金)

天蓋を目指して(その5)

アリエスカリゾートを出たあとはちょっと一昨年も寄った湿原地帯で寄り道をしたりしながらとりあえず来た道を戻ります。この日もアンカレッジ泊ですが翌日は早起きして空港に行くだけなので、この日のうちにさっさとレンタカーは返却。朝の手間も減らせるしレンタカー料金も安くなるしで一石二鳥です。

Photo

ちなみにバードウォッチングの場としても開放されている湿原地帯での1枚。個人的にこれが地上で撮った写真ではベストかなあと。単なる快晴じゃなくて適度に雲があったのも今回の旅の写真映りを良くしてくれました。

向かった先は空港のほど近くにあるアラスカ航空博物館(Alaska Aviation Herritage Museum)。アラスカと切り離せない航空機との関わりについて触れた、比較的小さな博物館です。ガイドブックでは朝方アンカレッジに到着した場合、ホテルチェックインまでの時間つぶしに行ったら良いと書かれていました。

Photo_2  Photo_3

そんな場所なので、屋内展示されている飛行機は基本的に小型機です。用途は主に郵便物の配達など。航空機を使うことでそれまで犬ぞりで20日かけて配達していた郵便物が4時間で行けるようになったことなどが誇らしげに書かれていました。

そして恥ずかしながら自分もこの博物館に来て知ったのですが、アラスカは二次大戦のとき、日米が戦火を交えた土地でもありました。アラスカの先端にあるアリューシャン列島、そこを争奪し、そして一時期は日本が占領したそうです。それは二次大戦中のアメリカ軍にとって、初めて自国の領土(植民地を除く)を占領されたこともあるという歴史でした。
(博物館内ではそのときの歴史について触れたビデオもやっていました)。このあたりの歴史についてはウィキペディアとかを見ると概要が記載されています。

ただ、全体的にそれをもって日本を非難するとかそういう色合いは薄かったと思います。

Photo_4

Photo_5  Photo_6

日の丸の旗が高いところに掲げられていたり、当時のポスターが額縁に入って良好な保存状態で置かれていたのを見るかぎりは(もちろん勝者の余裕というのもあるでしょうし、額縁も地面に置いてある時点でちょっと微妙な感じはするのですが)

F15  Photo_7


ちなみに屋外には今なおアメリカで使われているF15戦闘機やアラスカ航空のボーイング737などが、わりとぞんざいに展示されていました。戦闘機、普通に手で触ることができます。

Photo_8

ジャンボジェットの機内。案外狭いです。ここにあんだけの座席を詰め込んで、100人以上の人間を乗せているのかと思うと…まあ家とかも家具が無いと狭く感じるものですが。

そしてこの博物館、フッド湖という湖の湖畔にあるのですが、ここにあるフッド湖水上飛行場は世界一多忙な水上機の飛行場だそうです

Photo_9  Photo_10

実際こんな感じの小型飛行機が数分おきに離着陸を繰り返していました。湖畔には管制塔を模した展望台(と言っても2階建てですが)もあり、天気の良い日にそこのベランダでボーッと飛行機の離着陸を眺めるのも楽しいと思います。

そして博物館の人にこれはどういう用途の飛行機かと聞いたところ、観光用がほとんどだとのことでした。遊覧飛行であったり、釣りスポットへの送迎用であったりと。うん、個人的にはそういうのだったら陸路で十分です。離陸するとき、結構左右にブレながら飛び立っていましたし。

Photo_11  Photo_12

そしてレンタカーを返したらタクシーで市街地に戻り夕食。メニューはオヒョウ。翌日は飛行機に乗るしということで、前の日よりはだいぶ軽めです。

明日はいよいよアメリカ最北端、バローへ向かいます。

2018年8月 9日 (木)

天蓋を目指して(その4)

アラスカ旅行前半、アンカレッジの旅、保護センターの次に自分が向かったのは前回行きそびれたというよりも今回の旅行計画中に存在に気づいた場所、アリエスカリゾートホテルでした。

Photo

山中にあるキレイなリゾートホテル。泊まってみようかとも思ったのですが、数週間前にはすでに満室だったので断念。

なんでここに行ったかと言うとロープウェイで山の上の方に行けるからです。

Photo_2

つくづく言いますが、自分は高いところ苦手です。足すくみます。飛行機とか必要だから乗っていますが、未だにあんな巨大な物体が空を飛ぶのか理解できません。ベルヌーイの定理?何それ美味しい?という感じです。

でも高いところからの見晴らしは好きというあたり、我ながらめんどくさい性格しているなとは思います

山頂までは6分ほどなのですが、往復(と言うか当日は何回でも乗れるみたいです)チケットが30ドルとかなり高め。ただ、山頂にある食堂で使える20ドルの食券がついたチケットは39ドルです。ホテルの中でお昼食べなくて良かった…(メニューにピンと来るものが無かったのでやめといた)

Photo_3

トレッキングルートもかなりしっかり整備されているので、歩いて山頂を目指すこともできるみたいですが。ええまあ、やってもよかったんですけどね。脚力にはそこそこ自信ありますし。ただまあ、これ以外にも色々と予定が詰まっていたのでスケジュール優先で仕方な(略)

とにかくロープウェイで頂上に行くと、そこに待っているのは期待以上の景色でした。

Photo_4  Photo_5

いや~、なんて言うか、本当にこの日が晴れていて良かったです。山頂からの景色は今回初めて見ましたが素晴らしいの一言でした。
ちなみにこのあたり、スキー用のリフトも併設されていたので冬には滑ることもできるみたいです。山の傾斜を見るかぎり、かなりの難コースだと思いますが。

Photo_6

お昼はカニサラダのサンドイッチとアラスカ海産物のチャウダー(と言うわりにかなりジャガイモでかさ増ししていましたが)、それにクランベリージュース。きちんとキッチンで手作りしているので美味しかったです。とくにサンドイッチに使われているパンが固さ(固めと柔らかめの中間)とか少し甘みのある生地とかでかなり自分好みでしたし。

次回はレンタカーを返しがてら、空港近くにある航空博物館に向かいます