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カテゴリー「テレビ」の記事

2010年12月13日 (月)

今年も残り少なくなってきました③

昨年末同様、NHKで「坂の上の雲」が始まりました。
ロシアの宮殿でロケするのっていくらかかったんだろうとか、去年はきちんと書生っぽく見えた本木雅弘が今年はきちんと海軍将校に見えるあたり一流の俳優ってやっぱりスゲエとか、小説になかった恋愛パートにかなり時間を割いてるなとか、冒頭で西洋人兵士から中国人の子供を保護する秋山好古っていうオリジナルシーン入れてるあたり、やっぱり去年の日清戦争パートにかなりクレーム来たんだろうなあとか(その辺については5月8日の記事で書いてます)色々考えながら見ていますが、なんのかんので楽しんでます。

でも、今回のメインテーマは今年やっていた大河ドラマ「龍馬伝」について。何気に人生で初めて、通しで見た大河ドラマです。他だと「新選組!」は中国にいたときに(中略)な方法で30話くらいまで見ましたが、山南敬助があと数話で死ぬというところから見れなくなりました(←臆病者)

坂本龍馬の人生について岩崎弥太郎が新聞記者の坂崎紫瀾(坂本龍馬を主人公にした史上初の小説「汗血千里駒」の作者)に語るという形式で綴られたこのドラマ、
設定のわりに弥太郎の扱い悪すぎだろう
というツッコミはともかく、一年通して楽しめました(実際、とくに序盤の扱いの悪さから三菱からNHKにクレームが来たそうです。終盤はちょっと覚醒してましたが)

龍馬を主人公にした話は司馬遼太郎の「竜馬がゆく」くらいしか見ていないので色々と比べる形で見ていたのですが、やはり一番インパクトのあった違いは土佐の人斬り、岡田以蔵への新解釈とアレンジ。
これまで勝新太郎のような役者が演じ、武市半平太が飼っている狂犬というか暗殺道具してのイメージしか無かった岡田以蔵を佐藤健が演じる繊細で純情な青年として描き、武市半平太が獄中の彼を毒殺しようとしたのも口封じではなく連日の拷問に苦しみながらも必死で耐える以蔵を見かねてという内容に変更、その結果として以蔵辞世の句である

「君が為 尽くす心は 水の泡 消えにし後ぞ 澄み渡るべき」

が出番なかったのは残念ですが、娯楽番組としてはこれまでのイメージを覆す、好アレンジだと思います。
※余談ですが司馬遼太郎の小説でも以蔵を徹底的に狂犬扱いした結果、上記辞世の句はカットされています。

また以蔵以外にも全体的に、特に土佐出身の登場人物が綺麗に描かれていた印象はありました。ダークサイドを全く見せなかった主人公とか、仲間に詰め腹を切らされるのではなくて自分から責任を取って自害した近藤長次郎とか、序盤と終盤が漫画版ジャイアンと劇場版ジャイアンくらいの違いがあった後藤象二郎とか。

あと龍馬暗殺を指示したのは龍馬が進めた大政奉還のせいで徳川を武力で徹底的に叩くという目論見を潰された西郷隆盛、というのは最近の幕末物の主流なんでしょうか。土方歳三を主役にした北方謙三の小説「黒龍の柩」でもそんな展開でしたし。

しかし幕末って読み物として見るには楽しいけれど、絶対にその場で過ごしたくはないなあと思います。逆に過ごしてみたいのは五賢帝時代のローマとか、中国で初めて大衆娯楽が花開いた北宋の開封、あとは元禄時代の江戸あたりでしょうか。どれも一般市民として暮らすのには楽しそうです。

次回はゲームについて書こうと思います。今年はあわや、購入本数ゼロの年でしたが…