フォト
無料ブログはココログ

カテゴリー「歴史」の記事

2023年4月13日 (木)

3年半ぶりのアメリカへ⑦

先週末、ちょっと出かけたこともあって間隔が空いてしまいました。
でも今回の企画はきっちりと完走いたします(汗)

Portillo'sでケーキシェイクを賞味した日、この日はもう1つ、以前
から興味があった場所に行っていました(て言うか、実際はこっち
に行ってからシェイク食べに行っています)

それがこちら

Photo_20230413224501 Photo_20230413224503

リチャード・ニクソン大統領図書館です

アメリカ合衆国第37代大統領(ちなみにバイデンは第46代)

政敵への盗聴事件、ウォーターゲート事件の責任を取って、史上
唯一、途中で辞職をした大統領

そして、そんな理由でアメリカの歴史上屈指の不人気大統領

そんな彼の記念館が実は家の近所にあったということを帰国後に
知って、少なからぬ衝撃を受けました。40代、そして屈指の
人気者だったロナルド・レーガンの記念館があるというのは理解
出来たのですが。

ちなみにレーガン記念館は以前記事にしました

最近ですと台湾の総統である蔡英文さんが訪問して、下院議長の
マッカーシー氏と会談、展示してある退役した大統領専用機、
エアフォースワンの前で写真撮影もされていましたね。個人的に
そのときの写真は、とても良い一枚だと思っています。

んで、話をもとに戻してこのニクソン大統領の記念館ですが、
レーガンのとくらべてだいぶ規模は小さいです。現役当時に
実際に使っていた乗り物の展示などは無く、所在地も街中で、
たどり着くまでにちょっと彷徨いました。

Photo_20230413224601

ただ、大統領の執務室を再現した上の場所が、レーガン図書館と
違って普通に椅子に座って写真を撮ったり出来たのは良かった所
だったなと。

Photo_20230413224603

そしてアポロ11号による月面着陸も、彼のときの出来事でした。
上の等身大(たぶん)フィギュアは天井に吊るされていた物です。

Photo_20230413224502 Photo_20230413224504

そして、中国と国交を回復したときの様子を表した人形と、当時
送られた白馬の置き物。これらを非常な功績としていますが逆に
台湾の人から見たらたぶん(以下略)

しかし、こういうのを見るとニクソンが保守的な共和党の人間だ
というのがちょっと不思議な感じがしました。どっちかと言うと
リベラル系の人間なんじゃないかと(そういう意見を言っている
人は多いようです)

Photo_20230413224602 Photo_20230413224605

そして、冷戦真っ只中の時代の人なので米ソの冷戦時代についての
展示も別枠でわりと大きめに取っていました。上の写真はそんな
当時の一般人が用意した「核シェルター」を再現した物だそうなの
ですが、まあ、実際に核戦争が起きていたら役に立たないだろうな
とは・・・

Photo_20230413224604

そして思想の影響は漫画の世界にも。キャプテン・アメリカもソ連の
超人たちと戦っています。まあ、そのキャラクター性から赤狩りまで
させられたこともあるそうですし>キャプテン

ちなみに軽く調べたところ、真ん中のがレッドガーディアンで、そう
なると向かって右の女性キャラがブラック・ウィドウ?スカーレット
ヨハンソンが演じた人・・・???

ともあれ、日本に帰ってから行ってみたいと思っていた場所に無事に
行けたのですから、その点は満足。

次回は時間をすっ飛ばして、二度目の週末に行った場所について、
書いてみたいと思います(まとまりの無い文章でスミマセン)

2022年2月13日 (日)

思い出の場所にもう1度(前編)

前置き:今回は国内ネタです

ある日、ネットのニュースを見ていると、ちょっとショックな
ニュースが飛び込んできました。何かと言うと

江戸東京博物館、休館


開館してから30年が経過して、経年劣化もあるので全面的な
改修のため3年もの間休館になるそうです。

博物館めぐりは自分の趣味の1つですが、この博物館がたぶん、
自分が訪問した回数ではトップ1です(次点が上野にある国立
科学博物館またはご近所にある新宿歴史博物館)

一人でふらっと行ったり、オフ会でみんなと行ったり、海外の
子会社からの人の東京案内として連れて行ったり、かなり愛着
のある博物館です。そんな江戸東京博物館、休館前に一度は
行かなきゃなるめえ、ということで休日に行ってきました

Photo_20220213213803
最寄り駅はJRの両国駅。国技館の最寄り駅でもあります。
今回写真は撮っていませんが、歴代横綱の手形とかも展示され
ていたり、ちゃんこ屋さんが軒を連ねています。秋葉原からは
各駅停車で二駅、アキバからのアクセスの良さもオフ会に重宝
された理由でした。

Photo_20220213213802

建物の全景。
なんとも奇妙な形です。聞いた話だと弥生時代の高床式倉庫を
モチーフにしたそうなのですが、ビル風発生機になっている、
とも言われております💧

Photo_20220213213901

そして入り口。普段は階段で行くのですが、この日は何となく、
動く歩道で行きました。

Photo_20220213213805

チケット売り場のそばにポツンと置かれている石碑。鈴木都知事
と言うとあれですね

都市博を青島幸男に潰された知事ですね

それから石原、猪瀬、舛添、そして小池と都知事は続いています。
ともかくチケットを買って、やたらと長いエスカレータを乗り継
いで最上階の6階に行き、そこに入り口があります

Photo_20220213213808

そして入り口。東海道の旅の起点であった日本橋をフルサイズで
再現しています。

Photo_20220213213804 Photo_20220213213806

そして日本橋を境目に向かって左手が江戸エリア、向かって右手
が東京エリアとなっております。ここではまず、江戸エリアから
見学が始まることになります。

次回は江戸エリアを紹介したいと思います

2020年11月15日 (日)

平和になったら行きたい場所(その3)

・・・現在時刻は10時半前、なんだか、何をするにも中途半端な時間
間帯ということもあるので(酷)明日以降と思っていた記事をもう1つ
書こうと思います。

先に紹介した2つは所在地がアイダホとかメリーランドとか、どちら
っ程度の差はあれどロサンゼルスからは飛行機の距離です。また
アメリカ旅行をするとしても、第一優先がロサンゼルスな現状だと
少々、訪れるのは難しいと言わざるを得ません。

でも次に紹介するのはそんな中でロサンゼルスからも日帰りで行ける
(というか所在地がLA)な場所です。それがどこかと言うと

リチャード・ニクソン大統領記念図書館

です。

リチャード・ニクソン、アメリカ合衆国の第37代大統領です(なお、
トランプは45代目)

アメリカでは大統領図書館という、公文書館でありまた過去の大統
領の記念博物館でもある施設が全国各地にあります。自分の住んで
いた近所ですとレーガン大統領のがあり、当ブログでも紹介しました。
ちなみに自分がレーガン図書館の存在を知ったのは「ポンペイ展が
開催中」というテレビのCMがきっかけだったのですが。

いやレーガン大統領は分かるんです。ずっと支持率高かったし、今
でも歴代大統領人気ランキングやったら確実にランクインします。

でもニクソンですよ?(酷)

民主党のウォーターゲートビルに盗聴器仕掛けようとして、それを
揉み消そうと裏工作やりまくった挙げ句に歴代唯一の辞任大統領
いう不名誉きわまりない実績を打ち立てちゃった人ですよ???
なんでそんな、歴代屈指の不人気大統領の記念館があるんだろう、
そこにはどんな物が展示されているんだろうという、まあちょっと
した好奇心というか野次馬根性というかそんな感じので。ちなみに
アポロ月面着陸のときの大統領はニクソンです。

こちらもサイトを見ると閉鎖中ですね・・・

ただ写真を見るとレーガン図書館では外から写真撮影しか出来な
かった大統領執務室(の再現)も、こちらのは中に入っての撮影も
できるようですので、そういう意味では純粋に行ってみたいなとも
思っています。

 

平和になったら行きたい場所(その2)

たまの投稿、なので連投、という感じで今日はもうひとつ、
記事を書きたいと思います。元々1つの記事の予定でいた
のを単に分割しただけとも言いますが。

その前にちょっとアメリカの歴史について触れたいと思います
(以下の文章はウィキペディアの「星条旗(国歌)」を参照)

アメリカの国歌(Star spanled banner、邦題「星条旗」)は
イギリスとの戦争のさなかにその歌詞が生まれました。

米英戦争のさなか、1814年9月、フランシス・スコット・キー
というアメリカの弁護士(趣味は詩作)は、友人である医師を
含む捕虜の交換交渉のためイギリス帝国の軍艦に乗り込みます。

イギリス側の司令官も捕虜の解放には同意したものの、機密保持
のために帝国艦隊が砦(マクヘンリー砦)を砲撃する間、彼らは
軍艦内で抑留される事となりました。

激しい夜間砲撃の後、9月14日の夜明けを迎えたキーらは、曙
光の中で(“by the dawn’s early light”)、砦の上に星条旗
(その当時は星15個、縞15本)がまだそびえているのを目にします。

激しい砲撃にも砦が死守された事に感銘を受けたキーは、直ぐさま
「マクヘンリー砦の防衛」という詩の着想を得、持参していた手紙の
裏に書き留めた。

このときに作られた詩に、当時市井で流行していた酒飲みソング
ある「天国のアナクレオンへ」のメロディを合わせたものが、今の
アメリカ国歌になっています。

アメリカ国歌(星条旗)のメロディはこちら

天国のアナクレオンへのメロディはこちら

「天国の~」の方が酒飲みソングなだけあって、メロディが優しい
感じがしますね。元ネタだけあってよく似ていますが

まあ、そんなこんなで前置きが異常に長くなりましたが、国歌の
元ネタにもなったマクヘンリー砦は今も(観光地として)存在
しています。日本で言うとお城の天守閣みたいなモンかと(適当)

砦の公式紹介文はここにあります やはりコロナの影響で現在は
休業中のようですが・・・東海岸にある施設なので西海岸からの
アクセスは良いとは言えませんが、行ってみたい場所ではあります。

余談:
ちなみに国歌の歌詞で出てきた星条旗ですが現存しています。
ワシントンDCにある歴史博物館に展示されています
ちなみに文化財保護などのため、写真撮影は禁止されています。

アメリカは歴史が「浅い」国ではありますが、歴史が「無い」国では
ありません。この旗であったり、リンドバーグが大西洋を横断した
ときの飛行機であったりを見たとき、そこに歴史の息吹はたしかに
存在していました。

もうひとつ余談:
自由の国と言われるアメリカですが、国歌のラストは「自由の地、
勇者の故郷」という言葉で締め括られています。この「勇者の故郷」
というのが結構なクセモノで、とにかく向こうではズケズケと自分
を主張していかないと話が前に進みません。ていうか、たぶん自由
という部分より勇者って部分の方がアメリカで生きてく上では重要
だったと思います。それを感覚的に理解してから、向こうでの生活
というものに馴染んでいくことができたなと

2019年7月28日 (日)

駐在中だから行ける場所(その4)

前回から少し間隔が空いてしまいました。理由は急な出張です。
しかも空港に着いたら飛行機が5時間近く遅れると言われ更に
その結果トランジットも7時間待ちになりで、結果普段だったら
片道12時間(それでもけっこうな距離ですが)で済むところを
片道23時間ほどかかって・・・アエロメヒコがスカイチームの
一員で、ラウンジ使えたことだけがせめてもの幸いでしたが。

それはともかく旅レポです。

ネイティブアメリカンの聖地にわざわざ大統領の顔を刻んで作った
ラシュモア山国定記念物、それに抗議をする意味で作られた場所が
あります。名前は

クレイジーホースメモリアル

当地のネイティブアメリカンの英雄、クレイジーホースを記念し、
讃えるために作られた施設です。

Photo_20190728130001

Photo_20190728130003  Photo_20190728130002

施設内はネイティブアメリカンのちょっとした博物館や売店、
それに自分は入りませんでしたがレストランもありました。

ただこの施設、ネットとかで調べると分かりますがかなり賛否両
論な場所だそうです。

曰く、単なる金儲けの施設にすぎない、曰く、クレイジーホースは
写真や肖像画が一切残されておらず、ここで掲げられているのは
白人がイメージする「インディアン」のステレオタイプでしかない、
曰く、山を削ってクレイジーホースの彫像を作ろうとしているけれど
自然を破壊してそんなものを作ろうとすること自体が彼の精神に反
するものだ、などなど。まあ個人的に金儲け云々は雇用を作れるの
であれば搾取とかしていないかぎりオッケーと思うのですが。
て言うか、個人的にツッコミどころは他にあります。

上に書いた通り、ここではクレイジーホースの彫像を作ってます。
ラシュモア山の大統領に対抗するためで、完成したら世界最大の
彫像となる予定だとも書かれていました。

Photo_20190728130102

場内にある1/30スケールの完成予想図です。これが白人のイメージ
する「インディアン」そのものだとか、彼は決して部族の「リーダー」
ではない(そもそも彼らは一人一人が独立した個人でありリーダーと
いう概念が無い)のに指の形はまるで部下に命令をするようだ、など
と批判をされています。

そして実際の姿がこちらになります

Photo_20190728130101

おわかりいただけただろうか?

いや、マジで最初、どこにその彫像があるのか全然分かりません
でした。ただ落ち着いて改めて、じっくり見ていると・・・

2

赤丸部分が横顔です

Photo_20190728130103

このアングルで並べて見るととてもよく分かります。写真のタイトルは
「理想と現実」

なんて言うか、完成するのに何年かかるんだろう・・・そもそも完成
させるつもりが(略)完成はおそらくスペインにあるサグラダファミリア
よりも後(略)

・・・とりあえず、むしろ翌日が本命です(現実、今の自分の「翌日」は
また出張なので、掲載は数日後になりますが・・・)

2019年7月18日 (木)

駐在中だから行ける場所(その3)

アメリカの中でもマイナー州と言えるサウスダコタですが、この
州には実は、かなり世界的に有名な観光スポットもあるんです。
その名は

ラシュモア山国立記念公園

と言ってもピンと来ないかもしれませんが・・・こんなことを
言っている自分も、この名前を覚えるのにずいぶん時間がかか
りましたし。どんな場所かと言うとアレです

Photo_20190718133402  Photo_20190718133403

大統領の顔が彫られているあの山です

彫刻されているのはワシントン、リンカーン、ルーズベルトと
ジェファーソン。まあ、ぶっちゃけ最初の二人以外あんまり
なじみ無いんですが(ルーズベルトは日露戦争のポーツマス
条約関連で一応覚えている程度)。

ちなみに餓狼伝説2やスペシャルのテリーステージでもこれは
出てきますが、あんなに大きくないし、近くに汽車も走っては
いないし、そもそも色が違うしで完全に別物です。

そんなラシュモア山ですが、実際に行って、現物を見たときの
感想はというと

「へ~ほ~ふ~ん」

という感じです。なんて言うか、圧倒されるようなスケールは
ないし、かと言って笑えるほどがっかりするようなショボさが
あるワケでもないし・・・がっかりできなかったことにがっかり
したと言うか、この感覚はええ、あれです

マーライオン見たときの感想と同じです

シンガポールにある、世界三大がっかりと一緒にしたら怒られ
るかもしれないですが、ホントにそれが素直な感想でしたので。

トレイル工事中だったし

Photo_20190718133401

でも、そんな状況でしたが土曜日だったということもあり、それ
なりに盛況でした。でもまあ、人生で1回行ったらもう十分かな
とは。

ちなみにこの顔が彫られた一帯ですが、ネイティブアメリカンの
聖地だとか・・・なんて言うか、うん、なんと言うか・・・

2019年6月 2日 (日)

世界一の大都会へ⑫

自由の女神の観光を終えて船に乗って、あとは戻ってどこかで
時間を潰して空港に行くだけだなあと思っていたのですが、自
分のそんな予想は外れて船はリバティ島のすぐ近くにあるもう
ひとつの小島、エリス島へと向かいました。

P4210900

何があるんだろうと思いながら船を降りると待っていたのは
レンガ造りの清洒な建物。看板を見るとどうやら移民の博物
館らしい。今更ながらチケットを見ると自由の女神だけでなく
ここのチケットもセットになっていたらしいのでとりあえず
入館してみます。

P4210882

ちなみに島の全景はこんな感じ。ここも立派な国立公園です。
ええ、どこを国立公園に指定するかはアメリカの(以下略)

調べてみるとこの建物、19世紀末から20世紀半ばにかけて
アメリカ最初の入国管理事務所として使われた所だそうでした。
1階は移民局が出来る前のアメリカ移民についての歴史、2階
はこの建物がどのように入国管理事務所として機能してきたか
ということを当時の遺物や写真を交えて説明していました。

P4210893_1

三階部分から撮った写真、いまはだだっ広い2階のホールも
100年ほど前は渡航者でごった返していたんでしょう。
ちなみに2階までの階段はわりと急なんですが、これが実は
入国希望者への最初の体力審査を兼ねていたというのだから
恐ろしいです。そんな情報、今と違って移民希望者が知る由
は全くないでしょうし。て言うか長い船旅、しかも一部上流
階級を除いてたぶんあんまり快適じゃない船旅を終えた後で
元気にスタスタ階段を上れる人の方が少数派なんじゃないか
と思うんですが。

P4210875

そして当時、受け付け待ちをしていた人達が腰掛けていた
ベンチ。これは当時のモノだそうです。

まあ、正直1階部分はわりとどうでもいい(暴言)のですが
2階部分の展示物は個人的にかなりのヒットでした。時間の
都合で1時間半ほどしていられなかったけれど、できれば
もっといたかったくらい。

P4210876

無事に入国審査を通った人がこれからの国内移動に備えて
腹ごしらえをしたりお弁当やお菓子を買ったりしていた売
店とそれに使っていたレジ。昔の物価なので単位はドルで
なくてセントみたいです。

P4210881  P4210895

体調不良その他の理由ですんなり入国できず勾留される事
だってもちろんあります。そんな人達には展示の食器で無
料の食事がサーブされ、右の写真にあるようなベッドで休
む生活だったそうです(ベッドの方は説明の記憶曖昧です)

ちなみにざっくり数えると80%がすんなり(数時間で)入国、
17%が数日勾留のうえで入国、残る3%は入国が許され
ないで強制送還・・・という割合だったそうです。

P4210885  P4210897

移民の人が持ち込んだ荷物も数多く展示されていました。
これらはたしか、イタリア系移民の人達の荷物。

P4210896

当時入国してきた人達のモノクロ写真。日本人と思しき
女の子もいます。

P4210889

この建物が移民局としての役割を終えてから博物館として
営業を再開されるまで、建物は長く放置されていました。
これはその放置状態だったときの物を極力当時の状態で保
存していた物だそうです。ピアノはたぶん子供達を楽しま
せるために使っていたんでしょう。デザインからして。

そして二階のこうした展示物の解説は全部ボイスガイドで、
しかも日本語でそのうえ無料で聞くことができます(なお
先の自由の女神像にも無料の日本語ボイスガイドがありま
した。1つ1つの解説がやたら長くてあんまり使いません
でしたけど)。
そういうのを聞いているだけでも楽しいし、たぶん自分が
歴史を勉強するうえで少なくとも今は一番好きなのはこう
いう、名もなき人達の生活の足跡を辿るような展示物なん
だろうなということにも気付かされました。

これで自分が今回観光したところは全部になります。911
メモリアルに始まってピータールーガーステーキハウス、
ニンテンドーニューヨーク、タイムズスクエア(昼と夜)、
セントラルパーク、メトロポリタン美術館、ヤンキースの
試合、911記念館、エンパイアステートビル、自由の女神
そしてエリス島の移民博物館。事前にそれなりに興味あった
けど行かなかったのはブロードウェイのミュージカルくらい、
我ながらよく回ったもんだと思います。

次はラスト、ちょっとした追加情報なんかを書いてきます。

2019年5月30日 (木)

世界一の大都会へ⑨

前回の続き:
滑り込みセーフで何とか間に合った国立9月11日記念館、最初に
待っていたのは博物館とは思えない、飛行場レベルに厳重な手荷物
検査でした。それがこの博物館が他よりはるかに政治色が強い場所
だからなのか、それともテロのことを忘れないためなのか、それは
分かりません。展示物はすべて地下にあり、見学者はエスカレータ
または階段で地下に降りて行きます。

P4200740

その途中には2001年9月11日の朝に撮影された2つのビルの
写真がありました。何も変わらない1日、みんながそう思っていた
朝の写真です。

P4200735

閉館時間直前でしたけれど、中にはまだ多くの人がいました。また
自分も最後の入場者ではなく、あとからも普通にお客さんは入って
きていました。自分は一時間ほどいましたけれど、みんな焦ってる
風もなく、博物館も追い出しの音楽が鳴り始めるようなこともなく、
館内の時間は静かに流れていました。

 P4200733_1  P4200734_3

P4200732_1  P4200731_1

救助活動にあたっていた消防車、そしてツインタワーの片方の屋上
についていたアンテナの残骸です。正直、これを前にしても現実味
というのを感じることはできませんでした。これは本当にあった事
なのか?いつの間にか自分はユニバーサルスタジオに来ていて
なにかの映画で使われたセットの一部を見ているんじゃないか、
そうであったらどれだけ良いか、そんなことを考えていました。

P4200720

上の写真の一部でも写っているパネルです。言葉の意味はおそらく
「どんなに時が過ぎても、あなた達がいた日々を忘れることはない」
と訳せばいいのではないかなと。背景の青は当日の空の色を表して
いると書かれていました。当日は、快晴でした。

写真撮影禁止のエリアには当時のビデオ映像(さすがに飛行機が衝
突する場面などはカットされていました)や犠牲者の写真、当日の
消防士が身につけていたものなども展示されていました。

事件があったのは18年前でこの記念館ができたのは8年前、にも
関わらず入場するのには何時間も並んでチケットを購入する必要が
あって、とても多くの人が訪れている。訪問者の中にはもちろん自
分のような外国人もいるのですが、いかにこの事件がアメリカ人の
心に深く刻みつけられているのかが分かりましたし、同時に21世紀
に起きた、映像も遺留品も膨大なこの事件はこうして永遠に人々の
心に残り続けるのだろうなとも。展示方法、遺物や映像の見せ方は
こう言ってしまうと語弊があるのかもしれませんが、いかに人の心に
響かせられるのか、とても丹念に考えられている印象は受けました。

そして青いパネルに書かれていた言葉に対して、空虚な理想論かも
しれないけれど、悲しみを残すことはあっても憎しみを残すような
ことにならないでほしい、そう思わずにはいられませんでした。

・・・次回はいつものノリに戻ります

2019年4月16日 (火)

自分にとってはある意味象徴

アメリカ、ロサンゼルス界隈の博物館にある、この国ならではの
乗り物を紹介するこの企画、三回目は飛行機です。
これまではスペースシャトルだのタイムマシンだの、現実に搭乗
できる可能性がゼロな乗り物ばかりでした。今回はそれらよりは
はるかに現実味のある乗り物を紹介したいと思います。

P4060557

合衆国大統領専用機

エアフォース・ワンです

いやまあ、アメリカ大統領はムリでも総理大臣にでもなれば
乗れることもあるでしょうから(普通それをゼロと言います)。

P4060505

この飛行機が展示されているのは家からクルマで1時間ちょっと、
シミバレーという丘の上にあるロナルド・レーガン記念図書館と
いう施設です。

P4060504

丘の上ということもあり、もちろん見晴らしも素晴らしく、当日
多くの人が詰めかけていました(なお、駐車場はわりと狭いので
早めに来ないと麓にクルマを停めて軽い山登りをするハメになり
ますのでご注意を)

P4060536  

第40代アメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガン、30年以上
前に自分が初めてアメリカを訪れたときの大統領が彼でした。
そのため今でも自分にとっては最もアメリカの象徴と言える人物
です。同時に比較的親日的な政治姿勢と、いかなるときもユーモア
を忘れないその性格とメンタルの強さから、個人的に一番好きな
大統領でもあります。トチ狂ったストーカー(ジョディ・フォスター
をストーキングして「大統領を暗殺すれば有名になって彼女と肩を
並べられると思った」と考えた)に狙撃されて、肺に弾丸が入って
いる瀕死の状態で手術の執刀医に

"I hope you are all republicans"
(君たちがみんな共和党員だといいんだがねえ)

と言って和ませるとか、どう考えても普通じゃないです。
それに対して

"Today, Mr. President, we are all republicans"
(今日我々はみんな共和党員です)

そう返して執刀医も半端ないとは思いますが

ライブラリと言っても基本的には博物館、内容の多くは大統領の
功績を称えるもので(当然と言えば当然ですが)、上記の専用機
以外にもいろいろと興味深い展示物がありました。

P4060534

ドイツから寄贈されたベルリンの壁の一部とか(東西ドイツの統一
はレーガン大統領の時代でした)

P4060550  P4060551

館内に再現されたホワイトハウスの執務室なんていうのはその
代表的なものだと思います。

P4060585

また飛行機以外にも実際に使われたリムジンも展示されていました。

施設の性格上、先に紹介した2つよりもはるかに政治色が強いため
ある意味人を選ぶ場所かもしれません。
けれども大統領専用機なんてそうそう見れるものじゃないですし、
丘の上からの眺めもなかなか素晴らしいので、行ってみる価値は
十分だと場所だと思います。

余談:昨年ブッシュ大統領(お父さんの方)が亡くなったときに
改めてカウントしてみたのですが、自分が幼稚園のときから数えて
アメリカの大統領って6人しかいないんですよね(レーガン、
ブッシュ父、クリントン、ブッシュ息子、オバマ、トランプ)。
日本の総理なんて18人もいますけど

2018年8月12日 (日)

天蓋を目指して(その8)

思いの外長編になったアラスカとバローの旅、最終回はバローで訪れたいくつかの施設について紹介をしたいと思います。

Photo_6  Photo_7

エスキモーの文化などについて紹介をしている文化施設、イヌピアット・ヘリテージ・センター

Photo_8  Photo_9  Photo_10

内部には原寸大のクジラの模型やエスキモーの装飾品、北極熊の剥製などが展示されていました。またお土産物も売っていたのですが、総じてものすごく高かった…あと北極熊とかクズリ(英語名:ウルヴァリン)の毛皮を使った小物も売られていたのですが、お値段もそうだけれどワシントン条約がちょっと心配です

Photo_19

センターは2階建てなので、上から写真を撮ることもできました。見てのとおり、木は一本もありません。ここの厳しい環境では生えることができないのです。建築資材の入手ルートも限られるので、内部はともかく外部はプレハブ的な建築資材がメインです。

Photo_11  Photo_12

そして道路を挟んだ少し先には立派なショッピングセンターもありました。広い店内には食料品や日用雑貨、果ては小型のバギーまで売られており、まさにこの町のライフラインを支えていると言って過言では無いと思います。が…

お値段異常に高いです

先の文章でも書きましたが、バローは陸の孤島です。年に1回は船(骨のアーチの背後にちょっと写っています)が来たりもするのですが、生活物資の輸送は全て航空貨物に頼っています。なので当然そのお値段も…


こちらの動画で詳しく紹介していますが、トマトが1つ4ドルとかハーフカットのスイカが40ドルとか…ただ、それでも物(しかも生鮮食料品)が売られているということは当然ながらそれが商売として成り立っているからです。近くに石油プラントも存在するバローの町、聞いた話だと住民の平均年収は8万ドルになるそうです。ただ、だからと言って

・娯楽施設が皆無
・マクドナルドも無い(驚くべきことにサブウェイはあります)
・夏の最高気温が平均3度
・冬の最低気温が平均マイナス30度
・夏は二ヶ月太陽が出っぱなし
・逆に冬は二ヶ月全く日が昇らない
・飲んだくれ発生防止のため、酒類の取扱いは原則禁止

という町に住みたいかと聞かれると…ではあります。

また写真を撮ることはできませんでしたが、小学校や高校もしっかりあります。住民4400人に対して義務教育を受けている人数が700~800人はいるとのことなので、人口ピラミッドは日本よりも健全なんじゃないかと。

Photo_13  Photo_14  Photo_15

地元青年会の人たちが商工会議所みたいな場所でイヌイットの踊りを披露してくれました。後ろの人が持っているのは伝統的な太鼓。かなり大きな音がします。

そうしたところを回ってツアーは4時に終了しました。ここから一泊する人たちもいましたけれど、個人的には日帰りで正解だったかなあと。日も沈まない中、ノンアルで一晩ここで過ごすのはちょっと厳しそうです。

Photo_16  Photo_17
Photo_18  Photo_20

出発前とかにホテルの周りでもう何枚か写真を撮りました。たまにクルマは通りますが、人通りはほとんどありません。そして音というものがほとんどありません。こうしたところに自分は「荒涼と言う言葉を形にした」と感じずにはいられませんでした。人が住んでいて、大規模な災害に見舞われたとかでもない場所なのに、住んでいる人には失礼かとは思うのですが、言いようのない寂しさを感じずにはいられませんでした…

Photo_21

ツアー終了後、ホテルのロビーで北極圏を超えましたよという証明書を貰いました。これは大切に取っておきたいと思います

Photo_22

おまけ:アンカレッジに戻ってから食べた夕飯、鮭定食(?)。これでも一応、アメリカ的にはヘルシーメニューに分類されます。

Photo_23  Photo_24

もう1つおまけ:ロサンゼルスに戻ってからトーランスのスーパーで買った夕飯。お刺身の盛り合わせと豆腐&海藻のサラダ。やっぱりロスは便利です…