広州でなく杭州②
そんなワケで金曜日に予定を済ませた翌日、微妙に二日酔いと寝不足な頭を引きずりながら、会社の人(日本人)と上海南駅で待ち合わせ、中国版新幹線で杭州へ行きました。
左が北京オリンピック開催に合わせてつくられた上海南駅で右が中国版新幹線『和諧号』。新幹線は広州でも出張の足としてお世話になっていたものと全く同じでした(て言うか上の写真も広州時代の物だったりします)。この新幹線が開通したおかげで、自分が上海に長期出張していた03年には3時間以上かかっていた上海~杭州間が一時間半程度で行けるようになりました。
そして到着後、まずは杭州観光地最大の目玉である西湖に行ったのですが…
天気が悪いせいであまり良い景色とは言えませんでした遠くを見渡すことができれば、さぞかし良い眺めだったのでしょうが。あと途中で博物館もあったのですが、展示物は正直微妙でした…一週間前に台北の故宮博物院見ちゃってたから尚のこと(もっともあれと張り合えるのは大英博物館くらいしか無いと思いますが)
しかし歩き続けてお腹も空いてきたので気を取り直して昼食へ。お店は楼外楼という、孫文や魯迅も訪れたという老舗のお店です(ガイドブックより)
老舗だけあって、なんかやたらと大きくて立派そうなレリーフがありました。上の写真は当然その一部、お値段ウン千万円するとか書いてありました。ここで食べたのは以下の四品。
左上から順に東坡肉(ブタの角煮。実はここ杭州が発祥)、蟹味噌の入ったスープ、コジキ鶏(鶏の蓮の葉包み焼き、富貴鶏とも)、そしてむき海老の龍井茶葉炒め。二人で食うにはどう見ても頼みすぎですが(実際、完食できなかった…)味はさすがに美味しかったです。
にしてもこういうとき、ガイドブックに載ってる店を優先的に選ぶようになったあたり、最近の自分からは冒険心というものが抜けてきてるなあとは思ったりするのですが。
ともあれ満腹になった自分らの前に一つのモニュメントが目に留まりました。なんか観光客も沢山集まっています。モニュメントの形からすると、どうやらお墓のようです。一体ダレのお墓なんだろうと近づいてみると…
武松(ぶしょう)の墓でした。
武松は北宋末期の人物、素手で人喰い虎を撲殺した功績から役人に取り立てられるものの兄嫁が不倫相手と共謀し実兄を毒殺。敵討ちのために二人を殺し流罪。最初は素直に刑に服していたもののそこでも刺客に殺されかけるなど紆余曲折の末山賊となる。
数年後山賊仲間と一緒に朝廷に帰順し官軍として各地を転戦、多くの仲間が戦死する中で彼は左腕を失うものの生き延び、杭州にある六和寺の寺男として仲間を弔いながら、80歳の天寿を全うしたという
水滸伝の人物です
ええ、つまりこの人、実在しません。それなのに“ここが小説で書かれていたから”とお墓まで作っちゃってます。武松という好漢への愛情がそうさせたのか(実際、水滸伝の作中でも1・2を争う人気キャラ)商魂たくましいだけなのか、非常に悩むところではあります。
しかし、この旅最大のツッコミどころは、この次の訪問地にあるのでした…(続く)
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別に、食べ物ネタだけに首をつっこんでいるわけではないのですが、お料理があまりに美味しそうだったので……
「むき海老の龍井茶葉炒め」どんな味がするのでしょう?とても気になります。見た目からするとお茶の香りが漂いつつ味はあっさり塩系……のようですが。
ちなみに豚の角煮も好きですし、鶏は中華料理の中では特に大好きです。
……と言うことを話していると、たまに鴻運に行きたくなります。ユーリンチーとナスの塩唐揚げ食べたいです。
どっかで時間を見付けてオフ会しませんか?
投稿: aiki | 2009年6月25日 (木) 01時30分
>aikiさん
「むき海老の龍井茶葉炒め」ですが、予想どおりあっさりした味付けです。茶葉の匂いもそれほどきつくないですし。
ちなみに同じ材料でも広東だとかなりギトギトになります。
http://cate.syd.com.cn/content/2007-09/27/content_24129215.htm
↑
一応、使っている材料は同じ筈です…
中華料理、鴻運も久しく行っていませんが他の店も開拓したいなと思っています。今回紹介した杭州料理とか、新宿にある北京ダックの老舗(かなり高いですが)とか…
投稿: 臥龍鳳雛 | 2009年6月28日 (日) 23時23分